塩原の里物語  
歴史探訪 塩原の里物語

 塩原温泉千二百年の歴史


 「塩原の里物語」編集委員会[編]/[監修]島 遼伍

 箒川の渓畔には湯けむりが香り、綿繍の山々に文学が生まれる。語り継がれる歴史を伝える名所・旧跡の数々……。そんな塩原の魅力を満載。名所・旧跡をはじめ、滝・花・湯など229枚の写真を使い、塩原の歴史を古代から現代まで、107項目にわけてわかりやすく紹介した歴史散策に格好の一冊。
(A5判/136頁/定価 本体952円+税)
 

編者紹介 「塩原の里物語」編集委員会 

 委員長 君島 榮七
 委 員 伊藤 文夫
     印南 智裕
     臼井 祥朗
     笹沼 瀧男
     鈴木 暉夫
     加藤 明徹
     千葉 昭彦
     大塚 良一
     田代 芳寛

 執筆・写真提供 君島 榮七



監修者紹介 島 遼伍 しま りょうご

1957年、栃木県宇都宮市に生まれる。
栃木県立氏家高等学校卒業後、大正大学英文科に入学。
著書「下野軍記」「下野風雲録」「戦国関東名将列伝」「下野寺社歴訪記」(随想舎)、「改易の城」(下野新聞社)など多数。

  目 次


 第一章 古 代  “桃源郷”の誕生

  塩原のおいたち  14
  古代の塩原  15
  八塩の里  16
  自然の恩恵  17


 第二章 平安時代  山峡の“華麗なる源平絵巻”

  塩原温泉の発見-天下の名湯歴史の序幕を飾る  20
  源頼義親子八幡宮に祈願-中央武士団の到来  21
   “逆杉と一夜竹”の伝説-源氏到来余話  22
  塩原氏の“八郎ガ原館”-塩原武士団の伸長  23
  塩原氏要害に居城を造る-近隣強豪の襲来  24
  源頼政の一族塩原に来る-落人は中央政府の高官  25
  要害山城(塩原城)の守り-もう一つの“源平合戦”塩原に起こる  26
  左靫の戦い-那須勢の侵攻  27
  尾頭峠の合戦-秋田勢の来襲  28
  平貞能の都落ち-東国塩原への旅立ち  29
  妙雲禅尼塩原に入る-名刹を開いた平家の女人  30
  武将源有綱-天皇の「神器の返還」に北面の武士として立ち会う  31
  源三窟の隠屋-“呉越同舟”の塩原  32
  源有綱伝説の遺跡-平成の供養塔建立  33


 第三章 鎌倉時代  塩原武士団の台頭

  長沼宗政の領地となる-豪族小山氏の台頭  36
  妙雲禅尼と平貞能-今も親しまれる平家の貴人  37
  会津田島と塩原-長沼氏による文化の交流  38
  塩原道の開削-鎌倉への近道大改修  39
  弘法大師の伝説-福渡温泉とその周辺  40
  日蓮上人元湯に入湯-宇都宮氏の塩原支配  41
  大同和尚と妙雲寺-村人の篤い信仰により開山  42
  君島氏の塩原進出-塩谷北部の防護に  43
  離れ室城-南北朝の動乱にともなう戦さ城  44


 第四章 室町時代  戦乱に生きる信仰心

  興禅寺に湯料寄進-塩原荘と興禅寺  46
  湯泉寺へ観音座像奉納-塩湯山湯泉寺開山  47
  湯本山円谷寺開山-住民の菩提寺として建立  48
  中塩原戦場の争い-君島氏と橘伊勢守の戦い  49
  狭間城-塩原領に新勢力  50
  引久保観音堂建立-戦死者の冥福を仏像に託す  51
  長沼系小山出羽守の塩原侵略-芦名氏の宇都宮氏への挑戦  52
  芦名氏、片角軍萱の戦いに敗れる-塩原刑部小輔綱宗、要害山城主復帰  53
  要害山城(塩原城)の大改修-宇都宮氏に代り防衛体制  54
  はしろう路の伝説-暴君に怨念の仕返し  55
  元湯の湯銭を再度寄進-興禅寺を手厚く保護  56
  元湯湯泉寺へ石幢奉納-医王院の拝号賜る  57
  神仏信仰と塩原の里人-村人の安泰を祈願  58
  白髭の大洪水と有綱遺跡-戦国の大災害  59
  有綱神社丘の上に建立-戦国時代の戦火を愁う  60
  塩原越前守早乙女坂に出陣-風雲急を告げる塩原  61
  鶴ガ渕城と塩原越中守-塩原氏の繁栄  62


 第五章 安土桃山時代  乱世の終幕「塩原氏滅亡」

  塩原小太郎薄葉ガ原に出陣-真木城の落城  64
  太閤秀吉と元湯古絵図-温泉好きの秀吉が入湯  65
  塩原勢の朝鮮出兵-上塩原領民の不安  66
  甘露山妙雲寺の炎上-雷火による災害  67
  要害山城(塩原城)の内乱-要害山城主殺害される  68
  塩原小太郎貞国の仇討ち-小太郎ガ淵の悲劇  69
  小太郎ガ淵の伝説-塩原の悲恋物語  70
  要害山城(塩原城)の廃城-宇都宮氏と共に改易  71
  蒲生秀行と野立岩-変わり行く塩原の里  72
  塩の湯温泉の始まり-君島氏茗荷の里に帰る  73
  古町温泉の始まり-湯治場と行楽地  74
  浅野長政元湯で死去-忠臣蔵と塩原  75


 第六章 江戸時代(初期)  里の復興と美女高尾大夫

  宇都宮城改修と本多正純-東照宮造営の譜請奉行に着任  78
  藩主奥平忠昌と塩原の里-塩原温泉の復興に全力を尽くす  79
  塩原八幡宮再興と大杉の根株-宇都宮城の改修に御神木献上  80
  元湯千軒の古絵図-天和年間の貴重な史料  81
  名妓高尾大夫と塩原-元湯で江戸吉原の美妓誕生  82
  画匠普門の釈迦涅槃像-妙雲寺の秘宝  83
  地震災害のはじまり-塩原会津大震災  84
  奥平美作守と宮大工-神社仏閣の修復と匠たち  85
  塩原温泉の縄打実施-近世塩原領の検地  86
  元湯温泉神社の再興-奥平家の安泰祈願  87
  運敝僧正湯治で滞在-病気療養のため来訪  88
  大地震と元湯湯治場-大震災ふたたび塩原を襲う  89
  妙雲寺と宇都宮興禅寺-臨濟宗妙心寺派となる  90
  塩原の里災害復興-被災後の塩原再建  91
  下塩原温泉の発展-甘湯温泉移動始まる  92
  元湯温泉復興のきざし-宇都宮藩の塩原インフラ政策  93
  塩湯山湯泉寺の移動-会津西街道の高原宿場へ  94
  元湯の伝説-塩原の昔話  95


 第七章 江戸時代(中期)  災害にたちむかう里人

  日光大地震と塩原-五十里湖出現  98
  元湯温泉の復興断絶-元湯滅亡  99
  尾頭道と赤川道の開設-会津西街道への新道  100
  元湯の円谷寺新湯に移る-新湯温泉の新興  101
  畑下温泉と須巻の発展-会津脇街道の発達  102
  元禄景気が到来-塩原温泉の黄金期  103
  元湯温泉神社の大移動-新湯温泉地に遷座  104
  塩原大巻狩り-宇都宮家臣団の塩原見聞  105
  念仏信仰の発展-如活禅律師と念仏講  106
  箒川大氾濫-元湯廃村と中塩原戦場住民の移動  107
  上塩原箒根神社再建-再興と移住  108
  妙雲寺の本堂再建-塩原再興に近在の職人集まる  109
  妙雲寺本堂に宮殿奉納-下総国佐倉藩領への編入  110
  稚児ガ淵の伝説-塩原の昔話  111


 第八章 江戸時代(後期)  好景気と維新の動乱

  大飢饉と神仏像の開眼-引久保百観音の再興  114
  村社塩原八幡宮再興-寛政の本殿建立  115
  新湯温泉神社に神号賜る-藩主の朱の烙印  116
  元禄以来の景気が訪れる-神社仏閣等の繁栄  117
  高尾塚碑塩釜に建立-美人芸妓余話  118
  大網山論と桶材-温泉浴槽の桶ごの問題  119
  塩原獅子舞の保存-格調の高い獅子舞  120
  宇都宮藩主の塩原行楽-村中総出のお迎え  121
  小滝宿場の消滅-会津西街道復活の余波  122
  戊辰の役と塩原-塩原全村焼き払われる  123
  妙雲寺本堂外陣の天井御紋章-戊辰戦争の墨消しの跡  124


 第九章 明治時代  文人たちの愛した日本屈指の名湯

  塩原温泉の変貌-維新後の塩原復興  126
  塩原街道の掘削-道路整備事業  127
  善知鳥沢道の掘削-会津最短距離のまぼろし道  128
  塩原街道開通式典挙行-夜を徹しての祝宴  129
  太政大臣三條実美の峠越え-壮観なる大行列  130
  塩渓紀勝を発刊-華麗なる文豪の来塩  131
  尾頭峠道の再開発-善知鳥沢回りの街道の封鎖  132
  近代文化と観光地塩原-自然の贈り物のありがたさ  133