随想舎 

田中正造と足尾鉱毒事件研究14号

渡良瀬川研究会編

 特集は「田中正造と新井奥邃」(立松和平、小松裕、花崎皋平、工藤正三、コール・ダニエル、布川了、牧原憲夫)。布川了「田中正造の“三千余円の儲け”と“政治への発心”をめぐって」のほか、赤上剛「直訴論の再検討-“直訴=殺傷される”論批判-」、西成健「田中正造の経済思想・序説」など、5論文を収録。

A5判/並製/176頁/定価1650円(本体1500円+税)
ISBN 4-88748-146-2

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編者紹介

渡良瀬川研究会  わたらせがわけんきゅうかい

 田中正造および現代に続く足尾鉱毒事件の研究を深め、その思想と運動を継承し、その普及をめざすことを目的に、1973年に結成。毎夏、渡良瀬川鉱害シンポジウムを開催するほか、渡良瀬川流域のフィールドワークを実施するなどの活動を続けている。

目 次

特集 田中正造と新井奥邃
 1 私と田中正造  立松和平
 2 公共する思想人・田中正造  小松 裕
 3 いのちの思想家・新井奥邃  花崎皋平
 4 パネルディスカッション 正造と奥邃の生涯と思想
 パネラー 工藤正三 コール・ダニエル 小松裕
      花崎皋平 布川了
     司会 牧原憲夫
 5 正造と奥邃―「怒りつつ、とらわれない」ということ― 牧原憲夫
資 料 田中正造年譜 新井奥邃年譜

田中正造の「三千余円の儲け」と「政治への発心」をめぐって  布川 了
直訴論の再検討―「直訴=殺傷される」論批判―  赤上 剛
田中正造の経済思想・序説  西成 健
小中高等学校歴史教科書にみる田中正造・足尾鉱毒事件  板橋孝幸
 ―現行教科書の分析を中心に―
浮上した渡良瀬遊水池の大規模掘削計画  嶋津暉之
 ―利根川水系河川整備計画策定に流域住民の声を!!―

フィールド・ワーク・イン東京あれこれ―躓き石のように―  鮎沢正幸
生涯学習と足尾鉱毒事件田中正造記念館  板橋文夫
新井奥邃と田中正造のシンポに参加して  本田義幾
生かされていない足尾鉱毒の教訓  牧野喜好
足尾鉱毒・渡良瀬川沿岸事情  坂原辰男