随想舎 

思川恋歌

水樹 涼子

 人は生涯に一度は必ず「運命の出会い」をする。そのさだめに呑み込まれた男女の、貫かれた切なく一途な思い--日常から数センチ浮揚したような透明な世界に、現実離れした無垢で清浄な登場人物たちがリアルに動き出す。著者の生まれ育った栃木県北西部・思川源流域の豊かな自然と文化遺産を背景に展開される五つの物語。出会いと別れの儚さ、哀しみ、そして愛しさを、豊饒な自然の輝きの中から紡ぎ出した連作短編小説集。

四六判/上製/184頁/定価1650円(本体1500円+税)
ISBN 978-4-88748-225-8
2010年9月20日発行

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著者プロフィール

水樹 涼子  (みずき りょうこ)

1961年 栃木県鹿沼市(旧粟野町)に生まれる。
東京女子大学文理学部日本文学科卒業
1998年 県芸術祭創作部門文芸賞受賞
2006年 県文化協会文化奨励賞受賞
2009年より、とちぎ未来大使として、栃木県の魅力を発信している。
現在、創作講座講師。講演、朗読活動も行う。
日本ペンクラブ会員
[主な著作]
「とちぎ綾織り」「聖なる衝動-小説・日光開山 勝道上人」、小説集「花巡り」、長編SF「月王伝説上・下」、児童書「雪王の元へ」他、音楽劇台本、コラム、エッセイ集など。

目 次

ほたるの恋

夢双樹

天上の時間

夫の恋人

神 話

あとがき