自分史の創り方、書き方入門

1 誰にも自分のドラマがある


 今、自分史を書こうという人が増えています。それは、自分史が自分自身のたどった道を検証するよい機会であり、その存在と体験を未来に伝え残す最良の手段であるからです。自分史というと筆の立つ人、何か功績を残した人だけの世界と思われがちですが、決してそうではありません。誰にも自分の歴史、ドラマがあるはずです。家族のこと、兄弟のこと、子どものこと、泣いたこと、笑ったこと、また友人と遊んだ思い出、仕事で成功したこと、失敗したことなどなど自分史のテーマは本当に身近なところにあります。それら自分で書き残したいテーマを自分の言葉で綴るのが自分史であるといっていいでしょう。

 また、「上手な文章を書かなくては」と悩む必要はありません。自分史の文章のモットーは「わかりやすい文章」です。「誰が」「いつ」「どこで」「何を」「なぜ」「どのように」という文章構成の基本に注意すれば、わかりやすい文章は誰にでも書けると思います。その書き方は個々それぞれのスタイルでかまいません。創り方もまったく自由。写真集であっても、短歌集であっても自分史です。自分らしさが出ていることが何よりも大切なのです。


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自分史の書き方