随想舎 
田中正造たたかいの臨終

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田中正造たたかいの臨終

布川了

足尾鉱毒事件に生涯を賭けて闘った田中正造。渡良瀬川畔庭田家での病床34日間、死を前にして、正造は何を想い、何を語ったか。「問題から言ふ時にハ此処も敵地だ_」病の床からの闘いは続く。正造、いまだ瞑せず。

新書判/152頁/ 定価 1,100円(本体 1,000円+税)


目 次

はじめに  7 1 田中正造 -ひたむきの生  10 2 日記の絶筆について  18   校長大ニよみす   日記の読みについて-治水か清水か-   何とて我れを   諒闇〈りょうあん〉あけ 3 ふたたびは立たず  26   庭田家に病む   天の仕事がある   「田中翁病床」と「病中事務所」   病中の栃鎮翁   待ちわびた残留民来る 4 鉱毒地で死ぬ  44   木下尚江再訪   さあ、できるか、できないか   木下尚江と周囲の人々   「この人臭き」か   大正天皇、日光へ 5 正造危篤  65   現在を救え  ババアにもやってくれ  胃癌・幽門狭窄・心臓腎臓障害  大水がくる  「教育をしなかった」  野口春蔵、尚江と争う  天ぷらを食べる  苦悶する正造  山田友次郎との和解 6 臨終  92  再言「教育をしなかった」  日本の打ち壊し  「最後の語」  問題から言ふ時には此処も敵地だ  最後の怒声  臨終の目撃者たち  最終の発言「起きる」「いけねェ」  死生ノ別ツナシ 7 葬送と行幸と  119  分骨紛争  遺品  行幸啓と密葬と  正造死後の清四郎家 8 本葬  136  分骨申請、行幸啓御礼  本葬儀  葬儀批判  分骨式 田中正造年譜  145 参考文献  148 あとがき  149