しもつけ盆踊り考

しもつけ盆踊り考

茂木真弘

八木節、日光和楽踊り、そして伝承される古来の盆踊り歌。盆に行われた「念仏踊り」、農作に勤しみながら踊った「豊年踊り」、そしてご瞽女たちが伝えたしもつけの盆踊りに焦点を当てる。

新書判/148頁/定価1100円(本体1000円+税)
ISBN 4-938640-89-9

cartへ

目 次

 はじめに  3

1 稲作と芸能  9
 「音頭取り」と「囃子」
 田楽舞
 豊作祈願の唄と踊り

2 念仏踊り  16
 念仏の中の音楽性
 「念仏踊り」のはじまり
 百堂念仏
 天祭〈てんさい〉踊り(天祭〈てんまつ〉り踊り)
 盆踊りの創成期

3 盆踊りの形態  28
 輪踊りと流し踊り
 手踊り
 手拍子
 「石投げ踊り」
 「げんこつ踊り」
 道具を使った踊り
 囃し唄の踊り

4 アレサ型盆踊り唄  41
 盆踊り唄の文字構成
 アレサ型盆踊り唄
 「日光和楽踊り」(日光市)
 「直利音頭」(足尾町)

5 盆踊り口説  54
 口説〈くどき〉
 瞽女〈ごぜ〉と口説
 「新保〈しんぽ〉広大寺」
 「口説」と「盆踊り唄」
 「くどき音頭」(真岡市)
 「富田節」(大平町)
 「栃木音頭」(栃木市)
 「大門音頭」(佐野市)
 「神子節」(足利市)
 「ヤシャゴシャ」(真岡市)

6 八木節の流行  92
 八木節の誕生
 八木節のリズム
 踊り
 群馬県における八木節の普及
 足利織物と八木節
 近隣地域への波及
 南那須町藤田の「源太踊り」
 西那須野町太夫塚の「八木節笠踊り」
 「なんちきどっこい」(奈良県大塔村)
 「八木節」に掛ける情熱

7 お囃子  123
 盆踊りのお囃子
 樽〈たる〉
 鼓〈つづみ〉

8 現代盆踊り考  134
 新民謡による盆踊り
 「田舎節」と「都節」
 盆踊りが禁止された時代を経て
 新しい盆踊りのスタイル
 薮〈やぶ〉入り

 主な参考文献  144