随想舎 

北関東川紀行II

鬼怒川・小貝川・渡良瀬川

栗村芳實 東敏雄 [編]

 下野の国を貫流し、利根川に注ぐ母なる河鬼怒川と小貝川。
 足尾山地を源流に幾多の物語を編む渡良瀬川。
 その流れをたどり歴史と文化を知る川紀行。

A5判/並製/定価1650円(本体1500円+税)
ISBN 978-4-88748-194-7

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目 次

鬼怒川

 鬼怒川のあらまし

利根川合流点から鬼怒川を遡る

 近世初頭から明治に至る河川工事の大きさを知る
 鬼怒川サイクリングロードと周辺歴史探訪
 水海道に残る豪農の屋敷跡・坂野家住宅
 東国に新国家を造った平将門ゆかりの地
 鬼怒川を歌った郷土の歌人・長塚節の生家
 江戸時代、繁盛を極めた久保田河岸

結城から宇都宮へ、田川を遡る

 田園を潤す田川の流れ
 結城合戦の足跡を辿る
 結城紬の歴史を知る
 特産のかんぴょうは夏の風物詩
 寺野東遺跡
 東国唯一の戒壇を有していた下野薬師寺
 宇都宮市民の暮らしを支えた田川
 復元された宇都宮城
 石の里大谷と大谷寺の大谷観音
 二宮堰から田川源流域

鬼怒川中流域の歴史と自然

 流域を潤す鬼怒川の三大頭首工
 飛山城址から鬼怒川河川敷公園へ
 鬼怒川舟運と阿久津河岸
 鎌倉時代末期、氏家氏によって築かれた勝山城
 鬼怒川の氾濫とシルビアシジミ
 佐貫頭首工と佐貫観音

日光連山の沢水を集める大谷川

 華厳の滝を駆け落ち鬼怒川へ
 尊徳の偉業をたたえる二宮神社
 石畳が続く稲荷川沿いの滝尾古道
 土石流水害の歴史と稲荷川砂防堰堤群
 三代将軍家光によって改築された日光東照宮
 日光東照宮に代々伝わる流鏑馬と武者行列
 並び地蔵から華厳の滝へ
 中禅寺湖から戦場ガ原へ…
 手つかずの自然が残る湯の湖周辺の美しい景観

鬼怒川温泉郷から秘境の地奥鬼怒へ

 鬼怒川温泉を貫流する深い渓谷を遡る
 水力発電所と鬼怒川温泉の歴史
 川治温泉と五十里ダム
 鬼怒川がつくり出す渓谷美
 秘境の地・奥鬼怒温泉郷を目指して
 奥鬼怒温泉郷から鬼怒沼へと続く道
 〈鬼怒川〉関連施設一覧

小貝川

 小貝川のあらまし

利根川合流点から小貝川を遡る

 氾濫を繰り返した小貝川、三つの堰
 うなぎと牛にまつわる昔話
 間宮海峡に名を残した間宮林蔵の生地
 古くから伝わる鮮烈な光の競演・小張松下流綱火

筑波山を望む小貝川流域の今昔

 豊田城址碑から築城の様子をひもとく
 南北朝時代の城址を訪ねる
 筑波山を望む河川敷のお花畑
 筑波嶺詩人・横瀬夜雨の生家を訪ねる
 鮭が遡上する小貝川支流五行川

下館から県境を北上し、小貝川源流域へ

 神輿の大きさと数は天下一の夏祭り
 城主交代を繰り返した下館城とまちの歴史
 陶芸家の偉業を伝える板谷波山記念館
 新治郡の中心地を物語る廃寺跡と郡衙跡
 村興しに尽力した二宮尊徳ゆかりの地を行く
 小学校校庭に本丸跡が残る真岡城址
 往時の面影を留める古塔・西明寺
 城址発掘調査で見えてきた戦国時代の益子
 水田地帯をひた走り、小貝川源流を訪ねる
 〈小貝川〉関連施設一覧

渡良瀬川

 渡良瀬川のあらまし

利根川合流点から渡良瀬川を遡る

 『田舎教師』の主人公に思いを馳せる
 渡良瀬遊水地と化した谷中村
 心震える谷中村跡の風景
 渡良瀬遊水地の植生
 護摩が火柱を上げる関東の三大師
 「血の叫び」、田中正造の生家を訪ねる

古代下野の文化が花開いた思川流域

 下野国の政治・経済・交易の中心地

巴波川舟運で栄えた蔵の街とちぎ

 山本有三のふるさと
 小江戸の雰囲気ただよう蔵の街そぞろ歩き

中世の古都足利から渡良瀬川上流部へ

 わが国最古の総合大学・足利学校
 屋敷跡に建てられた足利氏ゆかりの寺
 明治の文明開化を今に伝える桐生明治館
 わが国の原始時代を塗り替えた岩宿遺跡
 渡良瀬渓谷と奇妙な名前の歴史民俗館
 手足の自由を失った一人の芸術家

渡良瀬川源流部足尾へ

 足尾銅山の盛衰をたどる
 足尾煙害と松木集落の悲しい歴史
 負の歴史から生まれた「わたらせルネッサンス」
 新生足尾町に思いを馳せ、渡良瀬川源流に立つ
 〈渡良瀬川〉関連施設一覧